真の姿
コレクションパック、もといコレクターズパックは元々2013年に海外で先行販売され、アニメ出身のカードをほぼそのままの品質で世に繰り出す文字通りコレクター向けのアイテムとしてリリースされました。
それは元々「全ナンバーズの補完」というのが目的であったと思われる。
時は流れ2020年。コレクションパックとして新たに切り開かれ、ついにこのパックをもって偽ナンバーズを除く全てのナンバーズが揃うこととなった。コレクター歓喜の瞬間である。
しかしながらナンバーズのオオトリを飾る門を開けてみればそれは終着点ではなく絶望の入り口か......。
— 【公式】YU-GI-OH.jp (@yu_gi_oh_jp) 2020年5月8日
【更新情報】「Vジャンプニュース」更新!
Vジャンプ7月特大号掲載カードを公開!
Vジャンプ7月特大号掲載記事:第2回 『COLLECTION PACK 2020(コレクションパック2020)』収録の「ヌメロン」関連カードを公開!
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ゲート・オブ・ヌメロンが全てOCG化を果たし、いかような効果になるか期待不安の未来で寝付けなかった子羊さんたちも多かったことであろう。
しかしながらその実態は《ヌメロンリライティング》カードを出さず、また《ヌメロン・ネットワーク》にそういうことをできない効果にされたことでほぼ全てそのままの形でOCG化されることとなった。
そう、問題はそのまま出されたことにある。
【問題点1】共通効果
《ゲート・オブ・ヌメロン》モンスターは以下の共通効果を持つ。①:このカードは戦闘では破壊されない。
②:このカードが相手モンスターと戦闘を行ったダメージステップ終了時にこのカードのX素材を1つ取り除いて発動できる。
自分フィールドの全ての「ヌメロン」モンスターの攻撃力はターン終了時まで倍になる。
4種類の《ゲート・オブ・ヌメロン》は全てこの効果を持つ。
たいてい攻撃力が倍になる効果には《No.73 激瀧神アビス・スプラッシュ》などのようにライフダメージに制限がかかるなどの処置が取られるがこれらはライフダメージ等が下がることはなく、連続して他のヌメロンモンスターでの追撃が可能であり、場合によってはさらに攻撃力を増やすこともできる。
相手モンスターに攻撃した場合にのみにしか上昇判定がないと侮るのは素人的発想である。単純に全て直接攻撃が成功した時には4000ダメージを強いられる。
どこかのタイミングで《真紅眼融合》などに対し《神の宣告》を撃っていた場合にはそのプレイヤーは死の宣告を受けることとなる。
また、全て機械族であるため《リミッター解除》の恩恵を受けることができ、仮に攻撃力または守備力が2000以上のモンスターを相手にしても大した反撃を受けることなく、2体目は攻撃力4000となって襲い来る。それ以降も倍々ゲームだ。
【問題点2】ヌメロン・ダイレクトという存在
《ゲート・オブ・ヌメロン》モンスターを出す最有力候補として《ヌメロン・ダイレクト》というカードがある。その効果は以下の通りである。①:自分のフィールドゾーンに「ヌメロン・ネットワーク」が存在し、自分フィールドにモンスターが存在しない場合に発動できる。
EXデッキから「ゲート・オブ・ヌメロン」Xモンスターを4体まで特殊召喚する(同名カードは1枚まで)。
この効果で特殊召喚したモンスターはエンドフェイズに除外される。
この効果の発動後、ターン終了時まで自分は1回しかモンスターを召喚・特殊召喚できない。
実質2枚だけで4体のエクシーズモンスターをわずかなデメリットだけで並べることができる。
攻撃力1000のモンスター4体を出すことに何をそんなに恐れるのかというのは先の問題点1を読んでくれればすでに何が脅威かは理解足り得るであろう。
さらにこのカードの恐ろしさは以下のカードたちに集約されているといっても過言ではない。
《希望の記憶》と《SNo.0 ホープ・ゼアル》だ。
前者は《ヌメロン・ダイレクト》だけで4枚ものカードをドローすることができ、総攻撃への保険となるカードを引くことができる。
後者はエンドフェイズに除外される4体の内3体を素材にして次のターンを凌ぐために扱うことができる。
どちらも補助的な立ち位置となるが、このデッキに入れておいて損はないだろう。
ただし、前者はメインデッキを、後者はただでさえ多いエクストラデッキを圧迫する可能性があるので欲に目がくらんで入れすぎると良くない結果を引き起こすこともあるだろう。
私のようにホープ・ゼアルは持ってないという方は《召命の神弓-アポロウーサ》や単体の戦闘力で優る《双穹の騎士アストラム》の方でも悪くはないだろう。
《無限起動要塞メガトンゲイル》を使用する場合、素材にしたゲート・オブ・ヌメロンは正規召喚でないため蘇生できないためそこだけは注意しよう。
【問題点3】構築の幅の広さ
【ヌメロン】の凄まじいところはメインデッキが《ヌメロン・ネットワーク》《ヌメロン・ダイレクト》あれば《ヌメロン・ウォール》の3種類のみで完結している点である。早い話、フィールド魔法デッキに必要なパーツである《テラ・フォーミング》や《盆回し》、《魔鍾洞》などで固めた以外は誘発やカウンター、出張セットなど色々なものを盛り込める点にある。エクストラデッキを各種1枚、ないしは2枚ずつで固めた場合はエクストラデッキの約半分を埋めてしまうのだが、それを除いても自由度が高いと言える。
エクストラデッキを封殺された際には割り切って《ライオウ》や《インスペクト・ボーダー》などの【メタビート】にも移行できることも考えられる。特に後者は《リミッター解除》を共有できる。
ここまで問題点という名の強みを3つ挙げたが、【ヌメロン】にはまだかの攻撃力10000の問題児が残っているため、これでまだ発展途上という可能性があるのが恐ろしいところである。出るかどうか、ないしは《遺言の札》のように使えるかどうかはさておき。
《覇王の逆鱗》がルール変更のためにそのままOCG化されたのだが、上述のカードは全てルールが緩和されてからのOCG化にも関わらず弱体化されずそのまま出たのは喜ばしいことだ。
だが問題はこれらが環境でどのような猛威をアストラル世界や我々の世界にもたらすのかこれからの活躍に注目していこう。
とりあえずニューオーダーズも早くOCG化しろ。
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