2020年3月29日日曜日

【アニメ】マギレコ1期を見終えて。

引用元:https://anime.magireco.com/

『マギアレコード 魔法少女まどか☆マギカ外伝』全13話を見終わりました。完走しました。何度躓いたかわかりませんが、とりあえずフルマラソンなら1区走りきった選手くらいの疲労困憊具合で見終わりました。アニメは苦労して見るものではありません!

この記事では見終わった上での本作の感想をつらつら書きたいと思います。
まどマギもゲームの方も知らないけど、これから一気見する予定がある方は、視聴後にこのページをまた開いて欲しいのですが、そもそもこのアニメ自体を見るのは止めておいた方が無難ですとだけ先に申しておきます。なんなら『魔法少女まどか☆マギカ』を見ろ。



以前『【映画】まどマギ新編を観た。』でも少し触れたのですが、1話を見終わった時の私の感想は「1話は微妙だったけどこれから良くなるだろう」という印象でした。
この作品に限らず、私は1話目が微妙だった作品には最低限そういう気概を持とうという精神でアニメを視聴しています。寛大ですね。かの悪名高き『キューティーハニーユニバース』や『エガオノダイカ』ですらそれでした。綺麗に裏切られましたけど。

 ◇キャラクターについて◇ 

この作品ではスターシステムを採用しており、環いろは七海やちよなどのマギレコオリジナルキャラクターに加えて、まどマギで登場したキャラクター巴マミ佐倉杏子美樹さやか当然キュウべぇも登場します。
なのですが、そもそもマギレコのキャラクターが異様に多く、まどマギのキャラクターはほとんど持て余した状態かつ、マギレコのキャラクターも大半が出番が少なかったり、気づいたらいなくなってます。誇張とかではなく、本当に1小節が終わったらぱったりいなくなったり、いろはが気に留めることもありません。ウワサが解決する度にキャラが増えたり減ったりするので「あのキャラがいた意味はあったのか?」と考えてしまいます。
私はこのキャラが多すぎてとっちらかっている現象から本作を『マギレコアークファイブ』と呼ぶことにしました。しかもかのアークファイブと違って13話しかないせいでマギレコのキャラに愛着を持てるほどのスパンがないため、アークファイブよりたちが悪いです。

まどマギのキャラクターも5話のマミさんが専用BGMを使用して登場した以外はほとんどマギレコキャラのヘルプ要員のような雑な扱いで、行動原理も意味不明です。
マミさんは当初見滝原市と神浜市のテリトリー問題で登場し、その後魔法少女救済を目的としてマギウスの翼の傘下に入ったため、美樹さやかはマミさんを追ってきたという理由がありましたが、佐倉杏子に至っては「神浜に魔法少女が集まっているらしいから」というなんともなんとなくな理由です。オリキャラの深月フェリシアと同タイミングでの登場もあってか「ついで感」が拭いきれません。活躍もフェリシアらと共にウワサを攻略後フェードアウトという「杏子必要でした?」と思わざるを得ない扱いであったと思う。

結果的に客演は嬉しいけど、出すほどでもなかったというのが私の感想です。

 ◇設定・伏線について◇ 

全部見終わってからこの作品のスタンスが分かったのですが、このアニメは大前提として「ソーシャルゲームのマギレコをプレイ済みであることを前提とした話作り」をしています。なのでアニメ本編ではこのキャラは何者なのか、どうしてこのようなことが起きているのか、ということが一切説明されません。わからない人はわからないまま進みます。

本作には一時的な魔女化の要素として【ドッペル】という要素があります。
これは魔法少女がストレス等の要因からソウルジェムが濁った時に発動できるようになります。
これを主人公の環いろはが使用できるのですが、どうして魔女にならずドッペルになれるのか、少なくとも私には分かりませんでした。なので私にはこの要素が出た時の状況から見てもご都合能力にしか見えませんでした。
このご都合能力は1回のみならず、13話目で何の事前情報もない状態から七海やちよも使用します。なんでやねん!って声が漏れました。
その時まで環いろはだけがドッペルを使えていたということもあり、彼女の唯一のアイデンティティであったはずなのに、それすら平気でこのまな板女さんは踏みにじったのです。
しかもウワサに捕食されたのをいろはが助け、マミさんとの戦闘になった時に不意に使用するのです。ドッペルは上述の発動条件があるにも関わらず、その素振りすら見せずに使用したのです。
使えるなら初めから使え!!!

敵も【ウワサ】という存在が魔女に代わって本作での魔法少女たちが戦う目的の1つですが、魔女という要素も無くなっているわけではないようで、「魔法少女が絶望の果てに魔女になる設定」が残っていることも物語の終盤にキュウべぇから記録上ですが語られます。
まどマギではこの要素の影響から「戦い続けても最終的には魔女になってしまう」という絶望感との葛藤が作品を面白くしている要素だったのですが、本作では主人公はおろか、上述のとおり仲間のやちよもドッペルを使用できるためそもそも魔女化しません。
そう、メインキャラたちは軽くショックを受けソウルジェムは濁るものの、誰も魔女にならないのです。まどマギの面白い要素をご都合能力で潰しているのです。汚いプリキュアなら別作品でやってほしいですね。

環いろはの行動目的の1つである環ういの捜索ですら、1話目から足取りはおろか情報すら掴むことなく13話終わります。少しは存在の片鱗くらい見せろよ!なんだったんだよこの1クール!
なんだったら神社探しの方が根気入れてたまであるじゃないか


 ◇総評◇ 

良くはないが事前情報さえ入れていれば格段悪くもない、でも話が冗長で頭に入ってこない作品でした。
要約すると以下のとおり
です。

「どうして」「なんで」という要素は作品を楽しむためには必要な要素であるというのが私の持論ですが、それは後に判明するから楽しめるのであって、説明すべき要素や解決すべき要素を適当にして突き進んで視聴者を置いてけぼりにするのはただの作り手側の力不足です。全視聴者が理解するように作る必要はないですが、本作の内容は私には理解し難く意味不明の連続で、それがまともに解決したものも明らかに少ないです。

2期で『BLEACH』並に広げた風呂敷を綺麗に畳んでくれるとは思いますが、また変な設定が足されるかもしれないというのはあまりに絶望的でソウルジェムが濁りきってしまうかもしれない。

ああ...まどかが私のもとにやってくる。

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