清水崇監督の作品『犬鳴村』を観ました。
その感想を思ったままにつらつら書いていきます。
綴った内容にはネタバレを含むため嫌な方は各々の判断で読むかどうかを検討してください。
本映画は座席を予約して行ったのですが、その時点ではガラガラで興行的に失敗した作品なのかな?という印象でしたが、いざ蓋を開けてみれば若い子とカップルで満員でした。私はぼっちで観ました。
そんな犬鳴村の人々より凄惨な情報はさておき、本作の内容を追って説明していきつつ感想を述べます。
「まずこの作品って要するに何?」という方もいらっしゃると思います。
【総評】
本作を簡潔に表するのならば『君の名は』です。
本作を頭からケツまで観たけどさっぱり分からんという方はそれを念頭に置けばだいたい分かると思います。
- 「現代で心霊現象に見舞われる」
- 「謎を究明していく」
- 「過去に失われた村からのメッセージだった」
- 「条件を満たしてその村へ赴く」
- 「時間軸が繋がる」
というのが概ねの構成です。ほら『君の名は』ですね。
じゃあそんなに怖い内容じゃないんじゃない?という声もあると思いますが、ホラー耐性の無い方が観たら小便垂れ流しながら徘徊するようになる程の怖さはあると思います。
私はホラー耐性が少なからずあり、清水監督の『呪怨』『呪怨2』を経てこれを観ているので目を背ける程のものはありませんでした。
仮にこれから観る人が少し構えた方がいいかなというシーンを列挙するならば「鉄塔からの転落シーン」と「電話ボックス」かなと思います。そこが1番画面としてはエグいです。
逆に笑ってしまうような面白いシーンはあるのかと言うと、
『呪怨』であったかの有名なベッドシーンをセルフパロディしています。ここのファンサービスは面白かったですね。
他にも終盤マヤという女性の謎の踊りを数分間見せつけられる意味不明なシーンがあるためそこも笑ってしまう人は笑ってしまうと思います。清水さんやっぱりふざけたなと私は安堵と困惑の応酬でどういう気持ちで観たらいいのかという気分になりましたが。
少し引っかかったところなのですが、
本作では「子ども」というのがとても大事な要素であり、主人公の1人アキナもお腹に赤ちゃんを宿しているというのが序盤で明かされるのですが、そんなやつが意気揚々と心霊スポットに行くんかいなという疑問が見てて思いました。その設定が必要なことだというのは後のシーンを見れば分かるのですが、やはりそこだけが解せませんでしたね。普通の人なら行くのかな...?ぼっちなんで解りませんが。
余談ですが、本作では仮面ライダーキャストが何人かいらっしゃいます。
事前情報なしで観た私が「あ!この人!」と分かったのは『仮面ライダー龍騎』で城戸真司役の「須賀貴匡」さんと『仮面ライダーディケイド』で光栄次郎役の「石橋蓮司」さんですね。おふたりとも全く容姿が変わらないなという印象が強い。
他にもいらっしゃるそうですが、ここでは割愛しますね。よければ探してみてください。
【総評】
久々にまともなジャパニーズホラーが観れた。
清水監督贔屓と言ったらそうかもしれませんが、むしろ面白いから贔屓しているのです。
作中ずっと怖いホラーなんてのはありません。必ず緩急があります。この作品はそれが的確であり、ショートスパンでそれが次々展開されていきます。それはまるで『呪怨』の新作のように感じますが、これは『犬鳴村』として完結しています。
しかしながら、オチの部分は『グリーン・インフェルノ』めいた唐突な展開なので、人によっては「は?」で終わってしまう可能性が高いです。というか大体の人はそうなります。
もし観るホラー映画に悩んでいたらこれをおすすめします。
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